戦略的でやや驚くべき動きとして、最大のステーブルコイン発行者であるテザーが、エルサルバドルへの移転を発表しました。同国でのデジタル資産サービスプロバイダー(DASP)ライセンス取得を活用してのことです。この移転は、世界のビットコイン採用を推進し、仮想通貨に対する進歩的な姿勢で知られるエルサルバドルに足場を築くというテザーのコミットメントを反映しています。
テザーはその子会社と共に、エルサルバドルでの正式手続きを完了し、本社を設立します。
この移転は、世界で最も先進的な市場の一つであるエルサルバドルで影響力を高めるというテザーのビジョンと一致します。エルサルバドルは、ビットコインを法定通貨として正式に認めた初の国家であり、支持的な規制環境と活発なビットコインコミュニティと相まって、革新のための魅力的な目的地となっています。
さらに、テザーは世界中の新興市場に焦点を当てる機会を歓迎しています。エルサルバドルを拠点にすることで、テザーは国境を越えた金融システムの未来を形作ることを目指しています。CEOのパオロ・アルドイーノによれば、「この決定は私たちに新しい家を築き、協力を促進し、新興市場への焦点を強化させるものです。」
テザーの移転決定は、エルサルバドルとの初めての関わりではありません。同社はエルサルバドル政府と共同で、2023年にはビットコイン(BTC)またはテザー(USDT)への100万ドルの投資を条件とした居住権と市民権の機会を提供する市民権プログラムなどのイニシアティブに取り組んできました。
また、テザーは昨年エルサルバドルで始まった10億ドルのビットコイン採掘プロジェクトにも参加しました。このプロジェクトは、国内の火山エネルギーを使って持続可能なデジタル資産の採掘を確立することを目指しています。
「エルサルバドルはデジタル資産分野における革新の灯台です」とアルドイーノは述べました。「ここでの私たちの存在は、金融の自由、革新、レジリエンスという共有のビジョンを反映し、分散型技術を通じて世界中のコミュニティを強化するという私たちの献身を再確認するものです。」