Ethereum の上場投資信託(ETF)は、運用開始以来で最悪となる月次の純流出額140億ドルを記録した。こうした機関投資家の資金流出とは対照的に、企業の財務部門は積極的な買い増しを進めており、その先頭に立っているのが BitMine Immersion Technologies だ。
何が起きたのか:記録的な償還
暗号資産アナリスト Milk Road は、イーサリアムETFが、上場以来最大となる月次の資金流出を記録し、純流出額は約14億ドルに達したと 報告した。
この償還の波と同じタイミングで、デジタル資産を保有する企業財務による大規模な購入が進んでいた。
市場データによると、BitMine Immersion Technologies は、この期間中に30万ETH超(約8億ドル相当)を保有資産に追加した。
暗号資産トレーダーの Bull Theory は、BitMine が1週間で138,452 ETH(4億3,770万ドル相当)を取得したと指摘した。この購入によって、同社の保有量は386万ETHに拡大し、評価額は124億ドル、流通するイーサリアム供給量の3.2%を占める規模になった。
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なぜ重要か:インフラ開発
大手機関投資家は、イーサリアムのネットワーク上でトークン化インフラの構築を進めている。運用資産1.35兆ドルを抱える BlackRock は、イーサリアム上でトークン化ファンドを立ち上げ、ステーキングされたETHを原資産とする商品の申請も行っている。
JPMorgan(運用資産4兆ドル)、Deutsche Bank(1.1兆ドル)、Standard Chartered(8,000億ドル)は、イーサリアムおよびレイヤー2ネットワークを用いたトークン化・分散型金融(DeFi)システムを開発中だ。Amundi、HSBC、BNY Mellon、Coinbase、Kraken、Robinhood などの機関も、カストディ、決済、スケーリング業務にイーサリアムのインフラを利用している。
BitMine は、保有するイーサリアムをステーキングすることで、年間4億ドル超の収益を見込んでいる。Tom Lee は、ステーキング需要と機関投資家によるトークン化の拡大により、2026年までにイーサリアム価格が12,000ドルに達する可能性があると予測している。
「ビットコインマイナーが現在、最大のイーサリアムクジラとなり、ウォール街はETH上にインフラを構築し、企業財務は利回りを求めてシフトしている」と Bull Theory は述べた。「ETHは急速にグローバル金融システムの一部になりつつある。」
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