米国初の現物型 XRP 上場投資信託(ETF)は、11月の記録的なデビュー以降、約20%下落している。
Canary Capital の XRPC は、2025年11月13日に上場し、初日の売買代金は5,900万ドルと、2025年にデビューした900本超のETFの中で最高を記録した。
同ファンドは初日の取引終了時点で、約2億5,000万ドルの運用資産残高(AUM)を確保した。
何が起きたのか
XRPCは12月4日に22.45ドルで取引され、52週高値である約26.89ドルから下落している。
この下落幅は、上場直後に記録したピーク水準からほぼ17%に相当する。
一方のXRP自体は、12月7日時点で2.03ドルで推移し、心理的節目である2ドル水準の維持にもたついている。
トークン価格は過去1週間で7%超下落した。
暗号資産市場全体の弱さが、マクロ経済の不透明感を背景に投資家がリスク資産から資金を引き揚げる動きと相まって、売り圧力を強めた。
ETFの上場後には、大口XRP保有者による大規模な利益確定売りも加わり、さらなる下押し要因となった。
ETFが好調なスタートを切ったにもかかわらず、XRPは上場初日に5.2%下落し、2.30ドルまで値を下げた。
こうしたパターンは、過去の暗号資産ETFの上場時に見られた「ニュースで売る(sell the news)」反応と類似している。
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なぜ重要なのか
XRPCのパフォーマンスは、XRPが直面しているテクニカル面での崩れやモメンタム低下といった、より広範なボラティリティを反映している。
XRPは11月に約18%下落し、2025年初頭から続いていた上昇チャネルを下方ブレイクした。
この数週間で、トークンは2ドル近辺の水平サポートゾーンを複数回テストしている。
短期的な価格の弱さにもかかわらず、XRP ETF全体の資金流入は、取引開始から1カ月で合計10億ドルに迫る規模となった。
アナリストは、より広範な市場環境が改善すれば、機関投資家からの需要がファンドを安定化させる可能性があると見ている。
また、ETFの創設・償還の仕組みにより、新規資金が現物XRPの購入に反映されるまでに時間差が生じ、期待と市場の実勢とのギャップを生んでいると指摘されている。
Volatility Shares を含む複数の運用会社が、追加のXRP関連商品を申請しており、現在の価格下落局面にもかかわらず、機関投資家の関心が根強いことを示している。
市場では来週予定される米連邦準備制度理事会(FRB)の金利決定を控え、慎重ムードが広がっている。アナリストの間では、ハト派的な利下げが実施されれば、XRPが再び2.20〜2.40ドル水準を目指す可能性があるとの見方も出ている。
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