XRP レジャーは11月下旬に4万件を超える設定トランザクションを処理し、ここ数年で最も高いアカウント開設・設定活動を記録した。今回の急増は、カストディ業者 BitGo による通常の一括更新を上回って継続しており、新たな機関投資家がネットワーク上で大規模なオペレーションの準備を進めている可能性を示唆している。6.44億ドル規模の純流入はその直接的な手がかりとみられている。ブロックチェーンデータを追跡するアナリストらは、このパターンが単なる保守ではなく構造的な準備行動に類似していると述べている。
何が起きたのか:設定トランザクションの急増
レジャーでは今週、AccountSet と Automated Market Maker(AMM) Bid トランザクションが異常なスパイクを記録したことが、ブロックチェーンアナリスト Vet が11月29日に共有したデータで明らかになった。AccountSet トランザクションは、セキュリティプロトコル、AMMパーミッション、マルチシグ設定などのアカウント設定を変更するもので、通常は機関投資家が新サービスや流動性オペレーションに備えてアカウントを準備する際に用いられる。
この活発な動きは、BitGo がバッチ更新を完了した後も続いており、トランザクションが追加の発信元から生じていることを示している。
XRPL のメトリクスアナリストである Arthur は12月1日、ネットワークが11月23日直後から AMM Bid トランザクションの急増も経験していたと報告した。これらのトランザクションにより、流動性プロバイダーはレジャー内の自動マーケットメイカープールでポジションを確保することができ、早期に入札した参加者ほど、より有利な報酬構造を獲得しやすい。
このタイミングは、いくつかのネットワーク開発と重なっている。RLUSD の承認プロセスが進展し、AMMインフラの展開が加速、さらに機関投資家のオンボーディングが直近数週間で増加していると、ネットワークを追跡する観測筋は指摘している。
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なぜ重要なのか:機関投資家のポジショニング
今回のトランザクション急増は、米国でのスポット型XRP上場投資信託(ETF)のデビューに続いて発生した。これらの商品は6億4,392万ドルの純流入を集め、総運用資産は6億7,649万ドルに達した。11月2025年の SoSoValue のデータによると、直近10取引日のうち9日で流入が記録されている。
ETFのオペレーション自体が直接XRPレジャーと相互作用するわけではないものの、大口機関投資家によるカストディ需要の増加は、新規アカウント設定、ウォレットインフラの拡張、セキュリティ体制の強化などを引き起こす可能性がある。
こうしたプロセスにより、通常は AccountSet トランザクションが多発する。これまでカストディ保守に紐づいて発生したスパイクは、今回ほどの水準には達していなかったとアナリストは指摘しており、既存プレーヤーによる定期的な更新というよりも、新たな参加者がネットワークに参入しているという見方を裏付けている。
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