イーサリアム (ETH)は、24時間で約6%上昇して2,700ドル台を回復する中、バイナンスからのETH出金トランザクションの月間平均件数が過去3年で最高水準に達した。
重要ポイント
- バイナンスにおけるイーサリアムの出金トランザクション月間平均は9万件を突破し、過去3年で最高水準。2026年初の約2倍に拡大。
- オンチェーン分析のCryptoQuantは、急増する出金は投資家がETHを取引所から移し、現物を蓄積している兆しになり得ると指摘。
- アナリストのCrypto Patelは、上値メドを2,715〜2,900ドルとし、強気シナリオを維持する中核水準として2,360ドルを挙げる。
バイナンスからのイーサリアム流出
バイナンスにおけるイーサリアム出金トランザクションの月間平均件数は、2026年初の約2倍となる9万件を超えた。過去3年で最も高い水準となり、イーサリアム市場の構造変化が鮮明になる局面で、取引所からの流出が一段と加速している格好だ。
CryptoQuantは、投資家がETHを取引所からプライベートウォレットやカストディへ移し、売買に回さず保有に回している場合、こうした動きは「蓄積(アキュムレーション)」のシグナルになり得ると分析。同社は出金件数の増加について「かなり急激だ」と評価している。
さらに、同社は、現在のイーサリアムの蓄積トレンドは、5月高値を明確に上回れずにいるビットコイン (BTC)よりも強いように見えると指摘した。
イーサリアム価格は直近3カ月で1,510ドルから約80%上昇し、4月高値を上抜ける展開となった。足元では24時間で6%高となり、2,700ドル台で推移している。
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Crypto Patelが見る節目水準
Crypto Patelによると、2,300ドル近辺の需要帯で強い買いが入り、ETHが2,483〜2,584ドルのフェアバリュー・ギャップ(価格の空白領域)を再び上回ったことで、イーサリアムは高次時間軸で強気構造へ転じたという。
同氏は、次の上値ターゲットとして2,715〜2,900ドルのゾーンを提示。その上には3,070〜3,404ドルのより大きなレジスタンス帯が控えると分析する。一方で、この強気シナリオが有効であり続けるための「キーライン」は2,360ドルとしている。
下値側では、2,300ドルを構造的な重要サポートと位置づけるほか、現在の市場構造が崩れた場合には1,647〜1,744ドルレンジが意識され得ると指摘。こうした水準が注目されるのは、出金トレンドが強まる中で、価格が直近のモメンタムを維持できるかどうかを左右する節目を試しているためだ。
ETFフローは弱含み、現物の積み上がりと対照的
ETFの資金フローは、現物市場ほど支援的ではない。米国籍のイーサリアム関連ファンドは、月曜日こそ1億2,100万ドルの資金流入を記録したものの、その後は火曜日に1億4,140万ドル、水曜日に2億2,410万ドル、木曜日に3,920万ドルの資金流出となり、週末金曜日には1億4,380万ドルの流入に戻った。
5営業日トータルでは、週初と週末に価格が上昇したにもかかわらず、ETFフローはネットでマイナスとなった。CryptoPotatoによれば、8月のETFへの純流入額は1億9,000万ドルを下回る水準にとどまっている。
これは、1,510ドルからの3カ月で80%に及ぶETHの反発と並行して、現物の積み上がりが強まる一方、ファンドへの資金流入が鈍いというコントラストを浮き彫りにしている。

