**インテル(Intel)**が7月23日に発表した2026年4-6月期(第2四半期)決算は、市場の想定を大きく上回るサプライズとなった。売上高は161億ドルと、アナリストコンセンサスの144.4億ドルを大きく上回った。
この決算を受け、同社株は時間外取引で約11%急騰。一部報道では上昇率は12%に達したとも伝えられており、約15年ぶりとなる高い売上成長率がマーケットの評価につながった格好だ。
決算内容は、インテルがAIアクセラレーター市場で置かれている現状に対する見方を大きく揺さぶるものとなった。投資家は、AI向けコンピューティング需要を巡って、同社が**エヌビディア(Nvidia)やアドバンスト・マイクロ・デバィシズ(AMD)**にどこまで対抗できるのか、改めて評価を迫られている。
成長を牽引したのはAI関連需要だ。特にサーバー向けCPUや、AIインフラ整備の恩恵を受けたPC向けプロセッサーが伸びたことで、事業全体の成長ペースを押し上げた。
インテルはAIブームを受けて投資計画も引き上げ、第3四半期見通しについても強気のガイダンスを提示した。ロイターによれば、同社は足元の好調な需要環境を「一過性」ではなく、持続可能なトレンドとみなしていることを示したかたちとなる。
決算発表の数日前には、インテルはGoogle CloudとのAI分野における提携強化を発表しており、このニュースだけで同社株は週初に約3%上昇していた。決算前からAIストーリーに対する期待が高まっていたことも、今回の株価急伸に下地を与えていた。
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2026年に入ってからのインテル株はすでに年初来でほぼ3倍と、急ピッチの上昇が続いていた。高まる期待が株価を先行させ、「失望許されず」の状況にあったなかで、今回の決算はそのハードルを大きく飛び越えた格好だ。今年前半の相場上昇には懐疑的な見方も根強かったが、今回の決算で一定のファンダメンタルズの裏付けが示されたと言える。
25%増収が「AI半導体」の構図を書き換える
今回インテルが報告した売上高の25%増は、競争環境の物語を塗り替えかねないインパクトのある数字だ。過去2年間、AIアクセラレーター市場の主役はエヌビディアが独占してきたが、インテルの決算は、自社製AI向け半導体に対する需要が目に見えて強まっていることを示唆している。特に、大規模な推論処理(インファレンス)を支えるXeonサーバープロセッサーの伸長が目立つ。
一部アナリストの間では、2026年半ば頃からAI対応CPUの需要回復を静かに追跡する動きがあったが、今回、そのトレンドに明確な四半期ベースのデータが与えられたかたちだ。売上・利益ともに予想を上回るペースでの成長が続くようであれば、AIインフラ投資はGPU中心のリーダー企業のみならず、他の半導体メーカーにも裾野が広がっているとの見方が強まりそうだ。
拡大するAI半導体競争へのメッセージ
インテルが強気の第3四半期見通しとともに投資計画の増額を打ち出したことは、株価の短期的な反応を超えた戦略的な意味を持つ。ライバル各社がAIインフラ向け投資を加速させるなかで、同社も一段と踏み込んだ資本投入に踏み切る姿勢を明確にしたことになる。
データセンター向けCPU・GPUの両面でAMDは依然として直接の競合であり、数年スパンで見た場合にAI半導体の「本命」がインテルかAMDかを巡って、市場の見方は分かれてきた。インテルの今回の決算は、この議論で同社に有利な材料を提供したといえるが、専用AIアクセラレーターでのエヌビディアの優位は依然として大きく、今回の決算だけでそのポジションが直接脅かされたわけではない。
投資家にとっての焦点は、2026年のインテル株高が実力以上の先行だったのか、それとも業績が伴ってくるのか、という点だった。少なくとも今回の決算に関しては、「株価に業績が追いついた」と評価できる内容だ。ただし、この成長ペースを年後半以降も維持できるかどうかは、次回以降の決算が判断材料となる。





