イーサリアム(ETH)財団は2月、分散型バリデータ技術(DVT)の簡易版「DVT-lite」を用いて7万2,000 ETHをステーキングしたと、共同創設者のヴィタリック・ブテリンが月曜日にX上で明らかにした。
これらの資産は現在バリデータのエントリー・キューに滞留しており、3月19日にアクティベートされる予定だ。
ブテリンはこの導入を、ETHを大量保有する機関投資家向けに、分散型ステーキングを利用しやすくすることを狙った実証実験(PoC)として位置づけている。
この発表が出た時点で、ネットワーク上ではおよそ3,750万ETH(総供給量の約31%)がステーキングされており、うち320万ETHがバリデータのエントリー・キューにあり、待機期間は55日となっている。
需要が高い一方で、バリデータ用インフラの支配は、プロフェッショナルなステーキング業者の少数グループに徐々に集中してきた。
DVT-lite の違い
標準的なソロ・ステーキングは1台のマシン上で動く。そのマシンがクラッシュしたりオフラインになると、バリデータは停止し、スラッシング(罰則)のリスクにさらされる。フル機能のDVTでは秘密鍵を複数の協調ノードに分散させるため高い安全性があるが、導入は技術的に難易度が高い。
DVT-liteはよりシンプルなアプローチを取る。同じバリデータ鍵を複数のマシンにロードし、1台がダウンしても自動的にフェイルオーバーする仕組みだ。
ブテリンは、ユーザーは「どのコンピュータでノードを動かすかを選び、それらすべてに同じ鍵を設定するコンフィグファイルを作れば、あとは自動的にセットアップされる」と説明した。
目標とする形態はDockerコンテナまたは同等のもので、各ノードごとに1コマンドで完結する手順にまで簡略化するとしている。
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なぜ重要なのか
イーサリアムのステーキング参加を広げるうえでの現実的な障壁は、長らくオペレーションの複雑さだった。ブテリンは、その帰結について率直に語ってきた。インフラ運用を正しく行うことが難しいがゆえに、プロのサービス事業者がバリデータ支配の不均衡なシェアを握っているという指摘だ。
彼は、インフラ運用は「専門的な知識を要する、おそろしく複雑な作業」でなければならないとする現在の考え方を「ひどく、反分散化的だ」と表現し、「コミュニティはこの問題に正面から取り組まなければならない」と付け加えた。
ブテリンは、自身もこのシステムを利用する意向を示し、大口ETH保有者も追随してほしいと述べている。
1月にはすでに、ステーカーが単一ノードに依存せずに運用できるようにするプロトコルレベルでの「ネイティブDVT」統合を提案していた。
DVT-liteは、その方向性を具体化したデプロイ可能なバージョンであり、プロトコルのアップグレードを待たずに今日から利用できる。





