Bitwiseは9月29日、NEAR Protocol(NEAR)に連動する米国初の現物ETFを立ち上げ、初日に3,550万ドルの純資金流入を記録した。
主なポイント
- ティッカーはNRR、上場市場はNYSE Arca。信託報酬は年率0.75%。
- Bitwiseはファンドが保有するNEARの相当部分を自社の機関投資家向けステーキング部門で運用し、ネットワークの足元約5%程度とされる年率報酬の取り込みを目指す。
- 上場初日の運用資産残高(AUM)は3,600万ドル、売買代金は1,510万ドル。
NEAR現物ETFの立ち上げ
Bitwise NEAR ETFはNYSE ArcaでティッカーNRRとして取引され、米国投資家にNEARの現物エクスポージャーを上場投資信託の形で提供する。Bitwiseによれば、年率0.75%の信託報酬は、1,000ドル投資した場合、他のコストを除き年間約7.50ドルに相当する。
運用会社は、ファンドが保有するNEARの相当部分を自社の機関投資家向けステーキングチームを通じて委任し、ネットワークが現状示している年率約5%水準の報酬獲得を狙う方針だ。ただし報酬水準は保証されるものではなく、Bitwiseはステーキングにはスラッシング(ペナルティによる減価)や運用上のリスクが伴うと警告している。加えて、本ETFは単一の暗号資産のみを組み入れており、投資家はNEAR価格の変動リスクをそのまま負うことになる。
NRRは上場初日、純資金流入3,550万ドル、売買代金1,510万ドル、運用資産3,600万ドルを計上した。NEARのETFは、Bitwiseが米国で展開する単一暗号資産ファンドのラインナップに新たに加わる形となる。
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BitwiseのAIテーマ
BitwiseのCEOであるHunter Horsley氏は、本ファンドを同社のAIビジョンと結び付け、将来的にAIエージェントがデジタルサービス間で自律的に取引・調整を行う度合いが高まるとの見方を示した。「NEARはそうした未来に向けたプラットフォームを構築している」と述べ、この構想をBitwiseは「エージェント経済」の胎動と位置付けている。
同社の主張は「NEAR Intents」と呼ばれる仕組みに焦点を当てる。これは、ユーザーやAIエージェントが取引のリクエストを行い、複数のサードパーティのソルバーが異なるブロックチェーン間での実行を競い合う構造だ。
Bitwiseによれば、このプロダクトが処理した累計取引高は、1年前の10億ドル未満から急拡大し、現在は320億ドル超に達しているという。CIOのMatt Hougan氏は「ブリッジとクロスチェーンの抽象化は、ここ10年近く暗号資産業界の課題だった」と指摘する。
ETFの上場は、原資産トークンの急騰を受けたタイミングで実現した。NEARは8月28日に約1.93ドル近辺で始まり、9月28日には約5.39ドル近辺まで上昇、約179%の値上がりとなった後、9月29日には約4.89ドルで引けている。今回のローンチは、すでにNEARに対する投資家の関心が異例の高まりを見せている市場環境の中で行われた格好だ。

