OpenAIは、自社開発のAI推論チップ「Jalapeño」が700ワットの条件下で実施した 2つの推論ベンチマークにおいて、NvidiaのGB300を上回ったと明らかにした。 2026年後半の本格配備を視野に、コスト削減と応答時間の短縮を狙う。
注目ポイント
- OpenAIによると、Jalapeñoはテストで「電力あたりスループット」と「応答速度」でNvidia GB300を凌駕した。
- 消費電力700ワットの推論チップとして設計されており、AIモデルの提供スピードを高めつつデータセンターの運用コスト低減を目指す。
- Jalapeñoは学習(トレーニング)用途には対応しておらず、Nvidiaの新世代「Vera Rubin」との比較検証も行っていない。
OpenAIのベンチマーク結果
OpenAIは、カスタム設計したJalapeñoプロセッサーが、 AIタスクの「電力あたりの処理量」と「レスポンスの返却速度」を測るテストで Nvidia GB300を上回ったと説明している。
OpenAIでチップ開発を統括するRichard Ho氏は、Jalapeñoについて、 高スループットと低レイテンシーを両立した設計だと強調。 顧客は「より低コストを重視するモデル」と「応答速度を優先するモデル」を 使い分けられる可能性があると述べた。
JalapeñoはBroadcomと共同開発されたチップで、Ho氏によれば、 700ワット動作時に今回のテスト結果を達成した。 電力コストはデータセンター運営費の大きな部分を占めており、 電力効率の向上はクラウド事業者や大規模AI運用企業にとって重要なテーマだ。
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Nvidiaとの位置づけ
ただし、この比較には明確な制約がある。
Jalapeñoは、すでに出荷が始まっているNvidiaの新世代「Vera Rubin」シリーズとは テストされておらず、そもそも推論専用設計で、モデルの学習用途は想定していない。 Nvidiaは依然としてOpenAIにとって中核サプライヤーの一つだ。
OpenAIは、一部の推論ワークロード、とりわけ小規模モデル向けには Cerebras Systemsの技術も活用しているが、Ho氏は、 Jalapeñoはより大きなモデルの処理に対応できると説明する。 「われわれにはコンピュート需要があまりにも大きい」と同氏は語った。
公開テストでは、OpenAIの小型オープンソースモデル1本に加え、 DeepSeekとMoonshot AIのモデルを使用。 とくにMoonshotの大型モデル「Kimi」で、Jalapeñoの優位性が広く確認されたという。 第2世代チップの開発もすでにかなり進んでおり、 近くテープアウト(製造向け最終設計)の段階に入る見通しだ。 さらに、第3世代に向けた構想段階の作業も始まっている。
Jalapeñoは、OpenAIがBroadcomとともに6月24日に発表した取り組みの延長線上にある。 両社は当時、OpenAIのモデルを活用することで、Jalapeñoの第1世代について 設計開始からわずか9カ月で製造テープアウトに到達したと説明していた。





