ビットコイン (BTC)は24日の取引で下げ足を速め、11日ぶり安値となる6万3,414ドルまで下落した。市場では、これまで「打ち止め」との見方が優勢だった米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が再び強まりつつあり、投資家はポジション調整を迫られている。
注目ポイント
- アジア時間早朝にビットコインは最大2.3%下落し、7月16日以来の安値を更新。イーサリアムは3.6%安。
- 予測市場では、0.25ポイントの利上げ確率が約27%まで上昇し、2つのプラットフォーム合計で1億4,000万ドル超が賭けられる状況。
- 米国の現物ビットコインETFは7月23〜24日の2日間で4億6,526万ドルの資金流出となり、7営業日連続の資金流入が途絶えた。
FOMC開幕でビットコインに売り圧力
下落はアジア時間序盤に本格化し、ビットコインは7月16日以来の安値圏まで押し戻された。イーサリアム (ETH)は同期間に3.6%下落し、XRP (XRP)も約4.4%安と軒並み軟調だ。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は23日(現地時間)から2日間の日程で開催され、政策声明は24日午後2時(米東部時間)に公表される予定だ。その30分後には、議長を務めるケビン・ウォーシュ氏が会見に臨む。
機関マネーはすでに今週を待たずにリスクを落とし始めていた。米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)は、7月23日と24日の2日間で合計4億6,526万ドルの資金流出を記録し、7営業日連続の資金流入が途切れた。なかでもブラックロックの「IBIT」が4億1,500万ドル近い流出を占め、撤退の中心となった。
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「6万2,000ドルが次の焦点」とオービット・マーケッツ
デリバティブマーケットを手がけるオービット・マーケッツ共同創業者のキャロライン・モーロン氏は、利上げ確率の上昇に加え、AI関連のクレジットリスクへの懸念がビットコイン相場の重しになっていると指摘する。同氏は、次の注目水準として6万2,000ドルを挙げ、「本格的な下値支持は6万ドル近辺」との見方を示した。
一方、マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズは、今回の会合でFRBが0.25ポイントの利上げに踏み切ると予想しており、市場コンセンサスからは大きく外れた強気(タカ派)シナリオを描く。
予測市場では、市場参加者の見立てが数字として表れている。Polymarketのトレーダーは、7月会合で「据え置き」となる確率を73.4%、「利上げ」を26.6%と織り込んでいる。Kalshiでも同様に、「据え置き」73%、「利上げ」28%とされており、両プラットフォーム合計の取引額は1億4,000万ドル超に達する。
もっとも、仮に「利上げ見送り」となったとしても、それだけで暗号資産市場が上昇に転じるとは限らない。FRBは6月に政策金利の誘導レンジを3.50〜3.75%で据え置いたが、その際に示されたタカ派寄りのメッセージを受けて、レバレッジポジションはわずか4時間で約1億2,200万ドル分が焼き払われた。加えて、市場は今回の決定時点で、FRBが重視するインフレ指標の最新データをまだ確認できない。指標の発表は決定から1日遅れとなるためだ。
Coinglassのデータによると、先週にはある24時間の区切りで11万8,449人のトレーダーが清算に追い込まれ、その額は4億3,794万ドルに達した。高倍率のレバレッジポジションの下に残されたクッションが、いかに薄くなっているかを物語る数字だ。
オーストラリア拠点のIG証券アナリスト、トニー・シカモア氏は、ビットコイン相場について「200日単純移動平均線(SMA)を明確に上抜けてクローズするまで中立スタンスを維持する」とコメントしている。同線は現在7万2,001ドル近辺に位置しており、目先はそこが上値の重要なテクニカル節目となる。
2025年10月の最高値からの値動き
ビットコインは2025年10月に約12万6,000ドルの史上最高値を付けた後、そこからおよそ半値近くまで値を消している。7月1日には一時5万8,000ドルを割り込み、21カ月ぶりの安値を更新したが、その後3週間で6万6,500ドル超まで持ち直した。
2026年年初は9万3,000ドル超でスタートしており、足もとは7月の反発を織り込んでもなお年初来で3割超の下落となっている。





