イーサリアム(Ethereum) (ETH) は直近の上昇後、足元で2,695ドル近辺でもみ合う展開となっている。こうした中、世界最大級の資産運用会社である ブラックロック(BlackRock) は、AIエージェントの普及がステーブルコインおよびブロックチェーン決済の新たな需要を生み、その一部がイーサリアムのブロックスペースにも向かう可能性があると指摘した。
主なポイント
- ブラックロックは、AIエージェントにはマシンネイティブな決済インフラが必要になり、その決済レールとしてステーブルコインが有力と分析。
- 提示された市場データによれば、ETHは24時間で2.6%安だが、7日ベースでは10.3%高と堅調。
- テクニカル面では、2,542〜2,550ドルのサポートと2,805ドルのレジスタンスが重要な節目とされている。
ブラックロックのAI×決済シナリオ
ブラックロックは、AIとデジタル資産が互いに補完し合う関係になりうるとの見方を、リサーチレポートで 提示した。自律的に取引を行うソフトウェアエージェントが増えるなかで、ブロックチェーンをマシン同士(マシン・トゥ・マシン)取引の決済レイヤーとし、ステーブルコインをプログラマブルかつ24時間稼働の決済手段として活用できると位置づけている。
ブラックロックは9月22日付の投稿で「最新のリサーチペーパーでは、AIとデジタル資産の結び付きが強まりつつある状況を分析した」と説明した。
具体的には、イーサリアムに加え、サークル(Circle) が展開する「Arc」などのネットワークが、こうしたAIエージェント取引の基盤となりうる例として挙げられている。別のコメントでは、暗号資産を「マシンネイティブなマネー」と位置づけ、マシンネイティブなインテリジェンスであるAIエージェントとの親和性の高さを強調した。
この投資テーマが語られる一方で、ETH相場は強い上昇の後にボラティリティが高まっている。提示された市場データによれば、イーサリアムは2,695ドルと24時間で2.6%安ながら、1週間で10.3%、14日で8.3%、30日で7.1%上昇している。
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イーサリアムのテクニカル水準
当面の焦点は、イーサリアムが2,542〜2,550ドルのサポートゾーンを維持できるかどうかだ。引用されたテクニカル分析では、この水準が50週移動平均線近辺に位置するとされ、ここを守れれば足元のリバウンド基調が温存される一方、割り込めば次の下値メドとして約2,533ドル、さらに2,450ドル付近への意識が強まる可能性がある。
上値では、まず2,672ドルが目先のレベルとして示され、その上の本格的なブレイクアウトの目安として2,805ドルが意識される。2,805ドルを明確に上抜け、定着する展開となれば、2,950〜3,000ドルが視野に入り、さらに上では3,150〜3,250ドルが次のレジスタンスゾーンとして位置づけられている。
もっとも、ブラックロックのシナリオは、AIエージェントの決済需要がすでにイーサリアムのトランザクション手数料に反映されていることを意味するものではない。同社リサーチは、エージェント型決済やその関連市場はまだ萌芽期にあり、物語(ナラティブ)だけでなく、実際の取引活動がどこまで伴うかが重要だと強調する。
イーサリアムの足元の値動きも、こうしたテクニカル水準の意味を物語る。提示データではこの1カ月でETH価格は上昇してきたが、現在の押し目局面は、3,000ドル方向へのシナリオがあくまでサポート維持と、上昇後も買いが継続するかどうかに左右されることを示している。
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