mWIN始動:Midas、Wellington Managementと組み 機関投資家向けクレジット戦略をオンチェーン化

MidasがWellingtonと組み、多セクター債券で構成する 機関投資家向けクレジット戦略mWINをオンチェーン化し、 DeFi担保としての活用を本格化。
1時間前
mWIN始動:Midas、Wellington Managementと組み 機関投資家向けクレジット戦略をオンチェーン化

英国ロンドン発、2026年8月10日、Chainwire

MidasWellington Managementと提携し、ルクセンブルクの証券化ビークルを通じて、オンチェーンでネイティブに発行される機関投資家向けクレジット戦略「mWIN」をローンチした。プロフェッショナルなポートフォリオ運用と、ブロックチェーンならではの透明性・流動性・コンポーザビリティ(組み合わせ可能性)を組み合わせ、機関投資家向け運用戦略をオンチェーンに載せていくというMidasの構想が新たな局面を迎えた形だ。

mWINは、複数セクターにまたがるアクティブ運用の債券ポートフォリオに連動するトークン化投資戦略であり、デュレーション、スプレッド・デュレーション、信用力について明確な運用パラメーターが設定されている。戦略運用はWellington Managementが担い、Northern Trustが機関投資家向けカストディアンとしてオフチェーン資産を保管する。ローンチ当日から、SentoraがmWINをDeFiに組み込み、Morpho上で担保として利用可能にするほか、AaveのHorizon MarketやRWA Hubなどへの連携も予定されている。

アクティブ運用戦略そのものをオンチェーンへ

Midasが目指すのは、個々の資産を単純にトークン化する段階を超え、その資産を束ねた「投資戦略」自体をオンチェーンに載せることだ。

現在オンチェーン化されている多くのRWA(現実資産)は、固定バスケット連動型や単一資産のラッパー型といった、比較的「静的」な構造にとどまっている。これに対しmWINは、マクロ環境、流動性、個別銘柄のファンダメンタルズに応じて、Wellingtonがポートフォリオを機動的にリバランスし、市場環境の変化に合わせてセクター配分をローテーションさせるアクティブ戦略となっている。

その結果として生まれるのは、オンチェーン上に単に「表示」されるだけでなく、オンチェーン市場の中で機能することを前提に設計された機関投資家向け債券戦略だ。mWINはローンチ初日から、貸出やレバレッジ戦略に用いる担保として利用でき、伝統的なポートフォリオ運用とDeFiのコンポーザブルな金融インフラとの橋渡し役を担う。

ベースとなるポートフォリオは、CLO(ローン担保証券)、CMBS(商業用MBS)、エージェンシーおよびノンエージェンシーRMBS(住宅ローン担保証券)、ABS(資産担保証券)、投資適格社債などで構成される。実効デュレーションと平均信用力について、事前に定めたレンジの中でアクティブに運用される。

Midasの機関投資家向けアーキテクチャ

mWINは、ルクセンブルクのマルチコンパートメント型証券化ビークルを通じて発行される。各コンパートメントは資産・負債ともに法的に分別管理されており、他のコンパートメントやMidas本体から倒産隔離された構造となっている。

これにより、「1コンパートメント=1投資戦略=1種類のmToken」という明確な対応関係が生まれる。オフチェーン資産はNorthern Trustが分別口座で保管し、基礎資産の独立した日次プライシングを提供することで、正確なNAV(純資産価値)算出を支える。

Midasの役割は単なる発行主体にとどまらない。mWINは、流動性、透明性、コンポーザビリティという3つの柱を中心に設計された機関投資家向けアーキテクチャの中核に位置づけられている。

Midas Open Liquidity Architectureは、階層化された「流動性ウォーターフォール」によって、安定的で即時性の高い償還を目指す。内部の流動性スリーブである**Midas Staked Liquidity(MSL)**と、OTC Liquidator Networkを組み合わせることで、投資家はニーズに応じて異なるルートから流動性にアクセスできる。

アーキテクチャの中心となるMSLは、基礎戦略の中に大きな現金バッファを抱え込むことなく、即時流動性を提供する仕組みだ。これにより、巨額の待機資金が生む「キャッシュドラッグ(収益押し下げ)」を抑制する。一方、OTCネットワークは、サードパーティのマーケットメイカーやRFQプラットフォームを通じたセカンダリ市場でのエグジット手段を提供する。

さらにMidasは、各コンパートメントの組成やレポーティング内容について、暗号学的に検証可能な独立証明を提供する「Attestation Engine」も運用している。こうした仕組みとネイティブなDeFi対応を組み合わせることで、オンチェーン上の機関投資家向けプロダクトに、透明性と流動性、そして高いコンポーザビリティを持たせる設計となっている。

Wellington Managementの参画とDeFiアクセス

運用資産残高1.3兆ドル超を誇るWellington Managementは、mWIN戦略のポートフォリオ構築と継続的な運用を担当する。オンチェーン市場向けに設計されたプロダクトに、機関投資家水準のクレジット運用ノウハウを持ち込む形だ。

> 「mWINは、デジタル資本市場の将来を形作る企業との取り組みの次のステップです。これまでのトークン化の取り組みを踏まえつつ、Midasのような革新的な発行体と協業することで、ポートフォリオ構築やリサーチ、リスク管理といった、クライアントが当然と考える規律を維持しながら、機関投資家水準の投資戦略をオンチェーンにもたらしていきます」と、Wellington Management デジタルアセット&トークナイゼーション部門ディレクターのMark Garabedian氏は述べている。

一方、Sentoraは、オンチェーン貸出市場で利用するうえでの流動性要件やリスク特性についてmWINを評価し、PayPalのPYUSDを貸出資産、mWINを担保資産とする専用のMorphoマーケットを編成する。

mWINは現在イーサリアム・メインネット上で稼働しており、USDCおよびPYUSD建てでのサブスクリプションが可能だ。今後はMonadへの展開も予定されている。投資家はMidasから直接mWINへアクセスできるほか、SentoraのMorphoボールトを通じてコンポーザブルなエクスポージャーを得ることもできる。

Midasについて

Midasは、プロフェッショナル運用会社が手がける機関投資家向け戦略へのエクスポージャーを、パフォーマンス連動型mTokenという形で提供する、オンチェーン投資プロダクトのプラットフォームである。機関投資家水準の運用ノウハウと、透明性の高い設計、即時償還、ネイティブDeFiコンポーザビリティを組み合わせている点が特徴だ。

2024年にDennis Dinkelmeyer氏、Fabrice Grinda氏、Romain Bourgois氏により創業されたMidasは、これまでに20億ドル超の資産発行を仲介し、4,600万ドル超の利回りを投資家に分配してきた。直近では、RRE、Creandum、Framework Ventures、HV Capital、Ledger Cathay、Coinbase Venturesなどが参画し、5,000万ドルのシリーズA資金調達を完了している。

連絡先

シニア・アカウント・マネージャー
Imogen Searra
YAP Global
[email protected]

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