アップル(Apple)が投入する初の折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」が、 10月16日の予約開始を前に品薄リスクに直面している。サプライチェーン関係者によると、 最終組立の歩留まりは6割強にとどまっているもようだ。
主なポイント
- 9月17日時点で最終組立の歩留まりは6割強との報告。
- ディスプレイとヒンジの製造トラブルが初期供給の制約要因に。
- アナリストが2026年の出荷予想を700万台から600万台へ下方修正。
iPhone Duoの生産動向
米メディアMacRumorsは9月29日付の記事で、中国メディアの**界面新聞(Jiemian News)の報道を引用し、 受託製造大手フォックスコン(Foxconn)**におけるiPhone Duoの最終組立歩留まりが 9月17日時点でわずか6割強にとどまっていると伝えた。 サプライチェーンに近い筋は、アップルが求める現在の品質基準を維持したまま 歩留まりを「成熟水準」に引き上げるには、なお半年から1年を要する可能性があるとみている。
フォックスコン側は量産立ち上げにあたり、設備や組立プロセス、生産条件の見直しを続けているとされる。
界面新聞によれば、パネル・ヒンジ関連の部材でも課題が生じている。 **サムスンディスプレイ(Samsung Display)**製の折りたたみ有機ELパネルやヒンジ部品で 低歩留まりや納期遅延、設計変更が発生し、組立工程のチューニングに充てられる時間が圧迫されているという。 こうしたなか、アップルが生産量を優先して品質基準の一部を緩和するかどうか、 部品サプライヤーが注視していると伝えられている。
中国メディアMyDriversの別報道では、あるEMS(電子機器受託製造)企業がアップルに対し、 「生産数量の最大化」と「歩留まりの安定性」のどちらを優先するのか判断を求めたという。 生産台数の積み増しを優先すれば、不良品増加や廃棄コストの上昇につながりかねないとの懸念が示された。 アップルによれば、iPhone Duoのヒンジには100点超の部品と3Dプリントされたカバーが用いられている。 一方、界面新聞はアップルが以前検討していた「リキッドメタル」採用案を再評価したとも報じた。
界面新聞はサプライチェーン筋の話として、アップルが2026年の世界向け在庫目標を 600万〜800万台程度に設定していると伝えている。 小売り関係者からは、販売ガイダンス(社内想定ベース)が500万台超に達しているとの証言も出ている。 同紙は、この在庫目標を、単一モデルの「iPhone Pro」シリーズが 通常フルサイクル(1世代)で出荷する2,000万〜3,000万台規模と比較し、 生産・販売規模の違いを強調した。
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ジェフ・プー氏の予測
アナリストの**ジェフ・プー(Jeff Pu)氏は、 テックメディア9to5Mac**の 9月15日付記事によると、2026年のiPhone Duo出荷見通しを従来の700万台から600万台へ引き下げた。 修正の理由として同氏は「ヒンジの供給制約」を挙げており、需要不足ではなく 生産能力が初期出荷のボトルネックになり得るとの見方を示した。
プー氏は同時に、2026年の「iPhone 18 Pro」と「iPhone 18 Pro Max」の合計出荷台数を7,200万台と試算。 折りたたみ型のiPhone Duoの予測(600万台)の12倍にあたる規模で、 Duoの生産がまだニッチ水準にとどまることを浮き彫りにしている。 もっとも、こうした比較はあくまで生産規模の違いを示すものであり、 Duoが「完売」するかどうかを直接示すものではない。 実際の供給状況は、アップルがどれだけ製品を供給できるかと、 どれほどの注文が入るかのバランスで決まる。
アップルは9月9日にiPhone Duoを発表し、米国での価格を1,999ドルからと公表した。 同機種は5.4インチの外側ディスプレイを備え、展開すると7.6インチの内側スクリーンとして利用できる。 公式スケジュールでは、10月16日に予約受付を開始し、10月23日に一般販売を始める計画だ。 ただ、今回浮上した生産のペースに対する疑問は、発売初期の供給タイト化観測を強める内容となっている。

