約6700万ドル相当の単一の売り注文が、分散型パーペチュアル取引所Lighter上で Bitcoin(BTC)の価格を4万7600ドルまで押し下げた。 これは約30%の急落で、数秒しか続かなかったものの、その間もビットコインは大手取引所では 6万9000ドル超で同時に取引されていた。
この出来事は、トークンのエアドロップ以降に流動性が急速に失われていた同プラットフォームの 構造的な脆弱性を 露呈した。
今回の急落はLighterのオーダーブックの中だけで完結しており、より広い市場の価格形成や 需給バランスを反映するものではなかった。
同じ時間帯に、大手取引所でのビットコインは6万4000ドル弱から6万9000ドル超まで急伸しており、 ここ数週間でも最も力強い日中の上昇の一つとなっていた。
何が起きたのか
約1000BTCの売り注文がLighterのオーダーブックに並んでいた買い注文を一気に飲み込み、 価格を一時的に約4万7600ドルまで押し下げたものの、その後すぐに反発した。
匿名のWeb3開発者0xTimberJは、Discordへの投稿で このメカニズムを説明し、 通常よりも薄くなっていた板上の買い注文がすべて食い尽くされ、 それを吸収するだけの流動性がなかったためにローカルな価格が急落したと述べている。
買い注文が再び出始めると、価格の回復も同様に急速だった。
この手のフラッシュクラッシュは、板が薄い取引所では珍しいことではない。 流動性が乏しい市場では、比較的中規模の注文であっても複数の価格帯を一気に刈り取り、 他市場の実勢水準とはかけ離れた、瞬間的で極端な価格をつけることがある。
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なぜ重要なのか
Lighterの流動性は2025年末以降、著しく悪化している。 同プラットフォームはトークンのエアドロップを狙うトレーダーの取引が活発化した結果、 2025年11月には月間取引高が2920億ドル超に達し、 当時の全取引所合計の約1兆1500億ドルのうち約4分の1を占めていた。
しかしエアドロップ終了後、そうした参加者は他へ移動した。 The Blockのデータによれば、2月の月間取引高は全体市場5000億ドルのうち700億ドルまで落ち込み、 Hyperliquid、Aster、EdgeXはいずれもそれを上回る取引高を維持している。
この取引高減少に伴うオーダーブックの薄さこそが、水曜日のクラッシュを可能にした要因だ。 6700万ドル規模の売り注文自体は、十分な流動性がある取引所であれば、 価格への影響をほとんど伴わずに約定できるレベルだ。 しかしLighterの現在の板では、買い注文サイドを一時的にほぼ完全に吹き飛ばすのに十分だった。
2024年に設立されたLighterは、暗号資産で主流となっているデリバティブ商品である 分散型パーペチュアル先物市場で競合しており、期限のないレバレッジのロング/ショートポジションを 提供している。
同プラットフォームはY Combinatorを経ており、Hyperliquidへの挑戦者としての位置づけを打ち出しているが、 エアドロップ期間中に一時的に獲得した市場シェアを、その後も継続的に維持するには至っていない。
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