イーサリアム(ETH)は、急騰の勢いが一服し、約2,550ドルまで上昇した後に2,390ドル近辺まで押し戻されている。ブレイクアウト相場が初めて本格的な調整局面を迎えるなか、市場では重要なサポート水準に注目が集まっている。
注目ポイント
- イーサリアムは2,440〜2,510ドルのレジスタンス帯を試し、一時2,520ドル超まで上振れした後に反落。
- 2,070〜2,210ドルのゾーンは、チャート上の主要サポートと複数のフィボナッチ・リトレースメントが重なる重要な支持帯。
- 2,200ドル超に厚く存在する清算流動性が、さらなる下押し要因となり得る一方、その後の高値再トライの起点となる可能性も。
イーサリアムのレジスタンス動向
イーサリアムは、1,830〜1,970ドルの「決定ゾーン」でのもみ合いを経て、数カ月にわたり上値を抑えていた下降トレンドラインを明確に上抜けた。その後、2,070〜2,150ドルのブレイカーブロック(上抜けでサポートに転じやすい価格帯)を突破し、より大きなレジスタンスエリアである2,440〜2,510ドル台に突入した。
しかし、この価格帯を一時的に上回った局面で売り圧力が強まり、ETHは2,390ドル水準まで押し戻された。もし2,440〜2,510ドル帯を明確に回復できれば、強気シナリオが一段と強まり、直近高値に再びプレッシャーがかかる。一方、このゾーンでの上値抑制が続くようなら、目先の調整局面は継続する公算が大きい。
日足ベースでは、2,070〜2,150ドルが主要な下値メドとして意識されている。このレンジを維持できれば、短期的なボラティリティを伴いつつも、中長期的なブレイクアウト構造は維持されやすい。ただし、このゾーンを明確に割り込むようだとテクニカル面での強気形状は崩れ、より深い押し目候補となる下方のリトレースメント水準に注目が移る可能性がある。
関連記事: ピーター・ティール、ポートフォリオの72%を公益事業・シェール・原子力にシフト
Shayan Marketsの見通し
本レポートを手掛けたアナリストのShayan Markets氏は、4時間足チャートのフィボナッチ水準も、調整の深さを測るうえで重要な目安になると指摘する。0.5戻しは約2,210ドルに位置し、0.618戻しが2,130ドル、0.702戻しが2,070ドル近辺にあり、いずれも前述のサポートゾーンを補強する形となっている。
デリバティブ市場のポジション動向も、レンジ下限側に警戒感を抱く理由となっている。1週間ベースの清算ヒートマップでは、2,200ドル超の水準に清算注文が厚く集積しており、調整が続けば価格がこの流動性を取り込みにいく展開も想定される。そうなれば、ETHはちょうど0.5フィボナッチ付近までの押しとなりやすい。
一方、2,070ドルを明確に割り込むようであれば、0.786戻しとなる2,010ドル近辺まで下押しするリスクが高まると分析されている。イーサリアムはもともと1,830〜1,970ドルのレンジで推移した後、わずか数セッションで1,870ドル前後から2,550ドル近辺まで駆け上がっており、今回の反落は「急ピッチなブレイクアウトに対する健全な押し目」なのか、「トレンド転換の前触れ」なのかを見極める試金石となる。

