Strategy は現在、過去最大となる含み損を抱えており、ビットコイン Bitcoin (BTC) が6万1,000ドル台へ下落したことで、評価上の損失は100億ドル超えとなり、同社のトレジャリーを大きく押し下げている。
主なポイント:
- Strategyのビットコインにおける評価損は100億ドルを超え、ポジション価値が17%下落したことで、同社史上最大規模となっている。
- ビットコインは2月以来の安値圏となる6万1,000ドル近辺まで下落する一方、同社は約250万ドルを得るために32BTCを売却した。
- Michael Saylor氏は、この売りはビットコインの弱さではなく、AIへの資本ローテーションだと説明している。
Strategy、ビットコインで過去最大の評価損を計上
同社の最新のポートフォリオスナップショットによると、投下資本は約638.7億ドルで、現在価値は約534億ドルとなっている。データによれば、評価損は約104.7億ドル、ポジションの下落率は17%であり、同社がこれまで抱えた中で最も深い含み損となっている。
この間、ビットコインは2月以来初めて6万2,000ドルを割り込み、年初来で約28%下落した。価格下落の背景には、大規模な強制ロスカットや中東情勢の再緊張などにより、リスク選好が冷え込んだことがある。
圧力は同社の従来のスタンスも変えさせた。Strategyは5月26日から31日にかけて32BTCを売却し、平均約7万7,135ドルで約250万ドルを確保した。これは2022年以来初めての売却であり、MSTR株が約26%下落する中で優先株配当の原資を確保する動きだった。
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Saylor氏は「AIへのローテーション」と説明
Michael Saylor 氏は、今回の下落をビットコインの欠陥ではなく、資金がAIへと移る「資本のシフト」だと位置付けた。同氏によると、過去6カ月でAIには約4,000億ドルが流入した一方、5月14日以降のビットコインETFからの流出は約40億ドルにとどまるという。「これは資本ローテーションであり、ビットコインの価値毀損ではない」と述べている。
ただし、市場の見方は分かれている。Jim Cramer 氏はこの動きを「極端」と評し、ETFアナリストの Eric Balchunas 氏は、2026年に入ってから5月がビットコインETFの流出額最大の月になったと指摘している(累計流入額は550億ドル超えとしつつも)。
PFR Capital のアナリスト Jayson Hu 氏はさらに踏み込み、MicroStrategyが2000年に行った会計の修正が、当時の市場全体の急落を招く一因となったことを想起させた。同氏は、今回はビットコインへの集中投資により、同社が再び投資家心理を揺さぶる存在になり得るかどうかを問いかけている。
6年にわたるビットコインベット
Saylor氏は2020年にトレジャリー戦略を転換し、インフレヘッジとして企業の余剰資金をビットコインへと振り向け、ソフトウェア企業を世界最大級のビットコイン保有企業へと変貌させた。皮肉なことに、同氏は約20年前、前述の会計問題に関連して不正行為を認めないまま約1,100万ドルを支払って和解した過去も持つ。
この6年間で S&P 500 は約116%上昇したのに対し、MSTR株は現在、2024年の高値から約77%下で取引されている。それでも同社は、ビットコイン保有を続ける方針を示している。
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