冬は終わり、暗号資産の春へようこそとスタンダードチャータードが発言

冬は終わり、暗号資産の春へようこそとスタンダードチャータードが発言

スタンダードチャータードジェフリー・ケンドリック氏は、暗号資産市場は現在のサイクルにおける安値をすでにつけた可能性が高いと述べ、マクロ要因や機関投資家の材料がより好転し始めていることから、ビットコインBTC)が5万9,000ドルまで下落した局面が直近の下落局面の終わりを示している可能性があると主張した。

「今回のサイクルで、暗号資産価格の安値はすでに見たと考えています」とケンドリック氏は金曜日のノートで記した。「BTCにとっては5万9,000ドルがそれにあたるでしょう」。

同氏は、この見方を確認する材料として、G7と関連した米国・イラン間の和平合意の可能性と、SpaceXの新規株式公開(IPO)の2点を挙げた。もし和平合意が実現すれば、原油高や米国債利回りの上昇圧力を和らげる可能性があり、一方でSpaceXのIPOは現物ビットコインETFからの最近の売り圧力を緩和し得ると述べた。

「冬は終わりました。暗号資産の春へようこそ」とケンドリック氏は記した。

ETFフローはビットコイン回復の重要な試金石に

ケンドリック氏によると、ここ数週間は、米国の現物ビットコインETFがローンチされて以来、最も急激な売りが見られた局面の一つだった。同氏は、一部のビットコインETF保有者がSpaceXのIPOに備えて資金を捻出するために売却している、という観測を紹介した。

次の確認ポイントとして同氏が挙げたのは、かつてのMicroStrategyであるStrategyが月曜日に再びビットコイン購入を発表するかどうか、ビットコインETFが資金流入超となる日が現れるかどうか、そして原油価格が引き続き下落を続けるかどうか、という3点だ。

記事執筆時点で、ビットコインは約6万3,700ドルで取引されており、前日比1.2%高だった。

NexoDispatchでアナリストを務めるイリヤ・カルチェフ氏によると、現物ビットコインETFは4週連続の資金流出に向かっていた。ただし、そのペースは前週の17億2,000万ドルから、今週は4億170万ドルまで減速しているという。

カルチェフ氏は、この減速は「注目に値する初期シグナル」だと述べた。

「もし今週末にイラン合意が確認されれば、最初の意味のあるテストは、ETFフローが反転するかどうかになる」と同氏は語った。また、4月のビットコイン回復を支えた機関投資家の買いは、同様のマクロ環境の緩和を背景に形成されていたと付け加えた。

イラン合意への期待がマクロ環境を転換

市場センチメントの改善は、投資家が米国とイランの和平合意に向けた進展の報道を織り込み始めたタイミングと重なった。カルチェフ氏によれば、ブレント原油は約86.50ドルと2カ月ぶりの安値まで下落しており、合意がホルムズ海峡の再開、米国によるイラン原油制裁の解除、凍結資金の解放などを含む可能性への期待が高まっている。

原油価格の持続的な下落は、暗号資産市場にとっても重要だ。エネルギー価格の低下はインフレ圧力を和らげ、国債利回りの上昇圧力も抑える可能性があるからだ。ケンドリック氏は、こうした条件がビットコインの安値が維持されるための重要な前提の一つだと位置づけた。

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カルチェフ氏は、イラン合意が確認されれば、それは「紛争開始以来、単一の出来事としては最も重要なマクロ要因」になると述べた。なぜなら、それによって原油リスクプレミアムが解消され、インフレ期待が和らぎ、暗号資産関連商品の機関投資家からの資金流出が反転する可能性があるからだ。

オプションポジションの構成からは、機関投資家が目先の急騰ではなく、緩やかな回復を想定していることもうかがえる。カルチェフ氏によれば、今週組成されている機関投資家のオプション戦略は、7月末にビットコインが7万5,000ドル付近で推移した場合に最大利益となるよう設計されている。

「6万〜6万5,000ドルのレンジが短期的な基準ゾーンのままであり、2○0週移動平均線が約6万1,000ドルで構造的な下値支持となっている」とカルチェフ氏は述べた。

アナリストはなお現物需要の強化を期待

すべてのアナリストが今回の反発を確定したと見なしているわけではない。MEXC Researchのチーフアナリストであるショーン・ヤング氏は、市場が持続的な底値を形成するためには、ビットコインにはより強力な現物買いが必要だと指摘した。

「ビットコインは調整局面の終盤を進行中であり、Glassnodeの投げ売りフレームワークは方向性としては正しいように見える」とヤング氏は述べた。「需要が弱点です」。

同氏は、直近の下落の一部はレバレッジポジションの強制ロスカットに伴う売りを反映しているようだと述べた。また、需要回復の兆しを探るうえでは、ETFフローと米国時間の取引動向を最優先で注視すべきだとしている。

「本当のテストは、現在水準近辺で買い手がどれだけ供給を吸収する意思を示すかどうかです」とヤング氏は述べた。

同氏は、短期的な重要水準として6万ドルを挙げた。この水準を維持できれば、買い手が市場を守り始めていることを示唆する一方で、需要の改善に失敗すれば、ビットコインは5万3,000〜5万4,000ドル方向への下落リスクにさらされる可能性がある。

ヤング氏は、ビットコインが6万5,000ドルを回復し、その後7万ドルを上回る水準を実需の現物買いを伴って維持した時に、ようやく回復により自信が持てると述べた。また、7万6,000〜8万2,000ドルのレンジに戻れば、市場は調整後に修復されたように見えるだろうと付け加えた。

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