ブレント原油は月曜日、一時1バレル=119.50ドルと、ロシアの2022年ウクライナ侵攻以来の高値をつけた。米国とイスラエルによるイランへの軍事作戦が続くなか、ホルムズ海峡が事実上閉鎖された状態にあるためだ。
ダウ平均株価は、原油高を受けたインフレ長期化懸念から、寄り付きで最大886ドル下落。S&P500とナスダックもそれぞれ約1.3〜1.6%下落した。
売りはリスク資産全般に波及した。足元のマクロ不透明感の中で既に高値から調整していたビットコインも株式とともに下落し、恐怖指数VIXは、昨年4月の関税ショック以来となる30超えまで上昇した。
何が起きているのか
原油価格は、2月28日に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始して以降、50%以上上昇している。世界の海上輸送原油の約20%が日々通過するホルムズ海峡は、通行がほぼ停止しており、イラン革命防衛隊は通過を試みる船舶への攻撃を示唆している。
Vortexaのデータによると、現在1日あたり約1,600万バレルが海峡の向こう側で滞留している。
イラクは貯蔵能力が限界に達したことで、原油生産を約60%削減。クウェートも追加減産を実施した。JPMorganのアナリストは、閉鎖18日目までに日量470万バレルの減産に達する可能性があると試算している。
その後、G7財務相が戦略石油備蓄の協調放出を協議するため月曜日に会合を開くとフィナンシャル・タイムズが報じ、フランスの財務相が「決定はまだ下されていない」と述べたことから、ブレントは上げ幅を縮小し、およそ103ドルまで反落した。
関連記事: South Korea Lifts Its Corporate Crypto Ban - But Draws A Hard Line Against USDT And USDC
暗号資産にとっての重要性
原油価格が100ドル超で長期化すれば、利下げを織り込みつつあった暗号資産市場にとって、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策運営は一段と難しくなる。投資家は現在、水曜日発表の2月消費者物価指数(CPI)と、金曜日発表の個人消費支出(PCE)デフレーターに注目している。いずれもFRBが政策判断の指標とするインフレ指標だ。
予想を上回るインフレ指標にエネルギー価格の上昇圧力が重なれば、利下げ開始の時期はさらに後ずれし、暗号資産を含むレバレッジ資産やリスク感応度の高い資産への下押し圧力が続く可能性がある。
チャールズ・シュワブのトレーディングサービス部門ディレクターであるジョー・マッツォーラ氏によれば、月曜日にはヘッジ取引が急増し、金融や資本財など景気敏感セクターが序盤の下落を主導したという。Kplerの主任原油アナリストは、ホルムズ海峡の物流が正常化しなければ、月末までに原油価格が1バレル=150ドルに達する恐れがあると警告している。
マッコーリーのストラテジストであるヴィカス・ドゥヴェディ氏も、閉鎖が数週間続けば150ドル超の可能性があるとの見方を示した。
米国のエネルギー長官クリス・ライト氏は日曜日、イランが船舶を脅かす能力を失えばタンカーの定期航行は再開されると述べたが、具体的な時期には言及しなかった。





