分散型予測市場Polymarketのトレーダーが、FIFAワールドカップの得点王(ゴールデンブーツ)争いに総額5000万ドル超を投じている。キリアン・ムバッペがリオネル・メッシに対して56%の優位を築いていた構図は、土曜に行われる3位決定戦の結果次第という最終局面を迎えた。
注目ポイント
- フランスが準決勝でスペインに0–2で敗れる前、Polymarketの得点王市場ではムバッペが56%、メッシが34%。
- 両者とも現時点で8得点だが、アシスト数はムバッペ3、本数メッシ2でムバッペが優勢。
- 市場決済は7月20日。大手ブックメーカーの多くはすでにメッシ優位のオッズに転換。
Polymarketの「ゴールデンブーツ」市場
4月24日に取引が始まったゴールデンブーツ銘柄は、40人超のFWを対象とする大型市場に成長し、今大会で最も厚い板が形成された選手別市場となった。Polymarketのスポーツ向け公式アカウントは、準決勝前の段階でムバッペの確率を56%、メッシを34%、ハリー・ケインを5%、ジュード・ベリンガムを3%と示していた。
取引は単一銘柄にとどまらない。メッシ専用に組成された得点オーバー系の派生市場が多数立ち上がっており、9得点から13得点まで幅広いラインが設定された。同一選手に対するプロップ(特殊)市場のバリエーションとしては、プラットフォーム史上最大規模だ。
決済通貨はUSD Coin (USDC)。市場は7月20日に、FIFAが定める公式の得点王決定ルールに基づき清算される。
関連記事: 米CPI0.4%低下もAIブームでFRBは慎重姿勢、ビットコインは上昇
ムバッペ対メッシ、アシスト差がカギ
ムバッペとメッシは、ともに今大会8得点で並ぶ。ムバッペは異なる2大会で通算8得点到達を果たした史上初の選手となったが、火曜の準決勝でフランスはスペインに0–2で敗れ、優勝争いからは脱落。もっとも、土曜の3位決定戦でムバッペには得点を上積みする最後のチャンスが残されている。
オッズの動きは素早かった。米ブックメーカーFanDuelは試合終了からほどなく、メッシを-160の本命に再設定し、ムバッペのオッズは+190まで押し下げられた。
それでも、ルール面ではムバッペが一歩リードしている。
ムバッペは公式記録上3アシスト、メッシは2アシストで、得点数が並んだ場合のタイブレーク要素でフランス代表FWが上回る構図だ。メッシが得点王を確実にするには、単独トップに抜け出すだけのゴール上積みが必要になる公算が大きい。
追走集団はここにきて大きく絞られた。アーリング・ハーランドはノルウェー代表の敗退により7得点で大会を終え、ケインとベリンガムはそれぞれ6得点のまま、アルゼンチンとの準決勝(水曜)に臨む。一方、スペイン代表のミケル・オヤルサバルは5得点で最後のチャンスをうかがう。
ゴールデンブーツ・オッズの振り返り
今大会の得点王市場は、開幕から一貫してボラティリティの高い展開となってきた。グループステージの段階では、ムバッペは25.5%、メッシは21.1%、ケインが19.5%と僅差で推移し、試合のたびにオッズボードが書き換えられる状態が続いた。
その後、決勝トーナメントに入ると、アルゼンチンの勝ち上がりとともにメッシの確率は急騰。特に7月上旬のノックアウト序盤には、メッシ銘柄が29ポイントも一気に上昇し、今大会最大の値動きを演じた。
既に一部の統計モデルは、メッシの得点王獲得確率を約47.5%と試算しており、「フランスのトーナメント難度を織り込めていない分だけムバッペのオッズは割高だった」との見方を提示していた。火曜の準決勝結果は、その仮説を裏付ける形となった可能性がある。





