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トム・リー氏が予測「イーサリアムは主要サポートテスト後に 6万2,000ドル到達の可能性」

トム・リー氏が予測「イーサリアムは主要サポートテスト後に 6万2,000ドル到達の可能性」

Fundstratのトム・リー氏は、イーサリアムの長期的な上昇余地をめぐる議論を再燃させた。同氏が暗号資産イーサリアムは6万2,000ドルに達し得ると予測したためだ。ただしアナリストらは、資産価格はまず重要なレジスタンスを上抜ける必要があると警戒を示している。

リー氏は12月4日にドバイで開催されたBinance Blockchain Weekの基調講演でこの予測を述べ、イーサリアムは現在の約3,000ドル前後の水準では「著しく割安なまま」だと主張した。

同氏の予測は、ビットコインが25万ドルまで上昇し、イーサリアムがBTCに対する0.25という比率を取り戻すことを前提としている。この水準は2021年の強気相場で付けた水準だ。

「3,000ドルのイーサリアムは著しく割安だ」とリー氏はCCNによれば聴衆に語った。「もしイーサリアムがビットコインに対する過去8年間の平均比率に戻れば、それは1万2,000ドルだ。しかし0.25まで上がれば、6万2,000ドルという計算になる。」

何が起きているのか

リー氏は、現状のイーサリアムを、実世界資産のトークン化によってもたらされる重要な転換点だと位置づけた。同氏は2025年を、米ドルが金本位制を離脱し金融イノベーションを引き起こした1971年になぞらえている。

「2025年には、あらゆるものがトークン化されている」とリー氏は語る。「トークン化されるのはドルだけではなく、株式、債券、不動産も含まれる。ウォール街は再びそれを活用し、スマートコントラクト・プラットフォーム上で商品を組成していくだろう。」

Fundstratの共同創業者である同氏は、実世界資産インフラの「大部分」がイーサリアム上に構築されており、同ネットワークが機関投資家向け金融の主要なレールとしてポジションを築きつつあると指摘した。

同氏が会長を務めるイーサリアム・トレジャリー企業BitMine Immersion Technologiesは、12月上旬に約29億1,000万ドル相当の96,798ETHを取得したとCoinDeskは報じている。これによりBitMineの保有量は373万ETHとなり、流通供給量の3%超を占めることになった。

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記事執筆時点で、イーサリアムは約3,040ドルで取引され、24時間取引高は242億ドルだった。暗号資産は12月3日にFusakaアップグレードを完了し、スケーラビリティおよびレイヤー2の効率性の改善が導入された。

なぜ重要なのか

テクニカルアナリストらは、リー氏の強気な長期見通しにもかかわらず慎重姿勢を崩していない。暗号アナリストのAli Martinez氏は木曜日、イーサリアムは4,800ドルを明確に上抜けて初めて、6,800ドルや8,800ドルといったより高いターゲットが現実味を帯びると強調した。

「6万2,000ドルは延長された強気サイクルでは可能かもしれないが、今のところ4,800ドルが明確な分岐点だ」とMartinez氏はXに投稿し、フィボナッチ・エクステンションのチャートを共有した。

4,800ドルはイーサリアムにとって強いレジスタンスとして機能しており、暗号資産は2021年11月以降、4,000ドル超で持続的な上昇モメンタムを築くのに苦戦している。現在のテクニカル指標では、200日指数移動平均線(EMA)が2,620ドル付近に位置しサポートとなっており、日足の相対力指数(RSI)は62を示している。

リー氏の6万2,000ドル予測は、イーサリアムの時価総額が約7.5兆ドルに達することを意味し、ビットコインの現行サイクルのピークを上回るだけでなく、金の13兆ドル規模の約60%に相当する。予測は、ビットコインが25万ドルに到達し、イーサリアムがBTCに対する過去のピーク比率まで回復することを前提としている。

この予測に対しては、一部の市場関係者から、これほど極端なバリュエーションが本当に実現可能なのか疑問視する声も上がっている。それでもリー氏は、トークン化と分散型金融におけるイーサリアムの役割が、上昇余地を正当化すると主張する。

BitMineによる継続的な買い増しは、イーサリアムの長期的な将来性に対する機関投資家の自信を示している。同社は総供給量の5%取得を目標に掲げ、2026年初頭には「Made in America Validator Network」と名付けたステーキングインフラを展開する計画だ。

リー氏は、6万2,000ドルという目標は短期的な予測ではなく長期的なシナリオだとあらためて説明し、その水準に至るまでには、数年にわたるネットワーク成長、機関投資家の採用、そして好調なマクロ環境が必要だと認めている。

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