機関投資家やプロップデスクが市場インパクト抑制に用いてきた注文手法が、Safeの設定なしで、すべてのEOAウォレットから利用可能になった。
ポルトガル・リスボン発、2026年9月30日/PRNewswire──分散型自律組織(DAO)であるCoW DAOは、分散型取引サービス「CoW Swap」において、これまでマルチシグウォレットに限定されていたTWAP(Time-Weighted Average Price:時間加重平均価格)注文について、通常のEOA(Externally Owned Account)ウォレットからも直接、発注・編集・キャンセルできるようになったと発表した。
取引コストの中でも、最も見えにくく、かつ高額になりがちなのが「価格インパクト」だ。
学術研究によれば、50万件超の実際の取引データを分析した結果、10万ドル超のスワップでは、価格インパクトとスリッページが取引コスト全体の約77%を占めていたという。同じ研究で、流動性の薄いペアにおいては、1,000〜10万ドル規模の取引でも、価格インパクトとスリッページが総コストの3分の1超に達していた。
TWAP注文は、大口の注文を一度に約定させるのではなく、一定時間ごとに細かく分割して執行することで、単一の大型注文が市場価格に及ぼす影響を和らげる仕組みだ。長らくプロのトレーディングデスクやマーケットメイカーが用いてきた手法だが、これがCoW Swapの全ユーザーに開放された形となる。
すでにEthereumエコシステムの中でも注目度の高いウォレットが、この機能を活用している。Ethereum Foundationは、研究開発費、助成金、寄付の原資を確保する目的でETHをステーブルコインへと換金する際、ETHの市場価格への影響を抑えるため、CoW SwapのTWAP注文を複数回にわたり利用してきた。
その一例が、2026年4月に行われた5,000 ETHのコンバージョンである。
Ethereum共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏も、自身のETHからステーブルコインへの換金において、CoW SwapのTWAP機能を利用している。
その中には、3,100 ETH超のトランザクションも含まれている。
トレーダーがTWAP注文を使う理由は、価格インパクトの抑制だけではない。TWAPを用いれば、執行を時間的に分散することで「ある一時点の価格」ではなく「時間平均の約定価格」を狙うことができる。さらに、一定間隔での執行スケジュールを組めるため、毎週・毎月決まった金額を買い付ける積立のようなリカーリング戦略を自動化でき、都度手動で注文を出す手間を省ける。
「TWAPは長い間、当社の最大級ユーザーにとって欠かせないツールでした」と、CoW DAO共同創業者のAnna George氏は語る。「しかし、我々の目標は、大口であれ小口であれ、誰もが使えるツールを提供することです。TWAPをすべてのEOAウォレットに開放したことで、何百万人ものユーザーが、簡単にトレードを分割し、価格インパクトを抑えられるようになりました」。
今回のアップデートにより、ユーザーが注文を出した後のタイミング管理と執行はCoW Swap側が自動で行う。期間中、資金はトレーダー自身のウォレットに留まり、各部分約定はユーザーが設定した価格保護条件を厳格に遵守するため、指定したレンジの外で約定することはない。
この変更は、対応するすべてのEVMチェーンにおいて、swap.cow.fi上で既に稼働している。
CoW Protocolについて
CoW DAOは、ユーザー保護を最優先に据えたDeFiプロダクト群を開発するDAOだ。CoW Swapをはじめとする同社プロダクトは、インテントベースDeFiの分野でリーディングポジションを確立しており、ソルバー同士の競争とバッチオークションを通じて、主要チェーン間でのガスレスかつMEV保護付きスワップを実現している──その中核をなすのがCoW Protocolである。
サービス開始以降、CoW Protocolは累計2,000億ドル超のユーザー取引を処理し、15億ドル以上の抽出価値(MEV等)をユーザーに還元してきた。詳細はhttps://cow.fi.を参照のこと。
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SOURCE CoW DAO
