カルダノ (ADA) は直近7日間で20%上昇したが、DeFi関連指標の悪化とデリバティブ需要の減退から、この上昇トレンドの持続性には疑問符が付いている。
注目ポイント
- ADAは7日間で20%上昇する一方、カルダノのTVL(ロック総額)は2億7,200万ADAまで減少
- DEX出来高は8月22日から98%急減、オープンインタレストは5億8,214万ドルから4億8,532万ドルへ縮小
- アナリストのオースティン・キャンベル氏は、ファンダメンタルズの弱さから「簡単に売り向かえるラリー」と指摘
カルダノDeFiの失速
ADAは8月27日時点で1枚0.212ドル近辺で取引されており、日次では0.8%高。ビットコイン(Bitcoin (BTC))が8万ドル台まで上昇したことで、暗号資産市場全体のセンチメントは良好だ。
しかしネットワークの実態は対照的だ。DeFiLlamaによると、カルダノのTVLは1月1日の5億900万ADAから2億7,200万ADAへ減少し、累計で2億3,700万ADA分が流出した格好となっている。
DEX出来高も急減した。8月22日時点で5,600万ドルあった出来高は、その5日後には96万5,000ドルまで落ち込み、わずか数日で98%減少した。TokenTerminalのデータでは、ネットワークの月次収益も1月の2万ドルから8月には8,000ドルへと縮小している。
一方で、ネットワークの処理速度とセキュリティ向上を目的とした「Dijkstra」アップグレードが進行中で、第1フェーズは第4四半期に予定されている。
デリバティブ市場も弱含んでいる。CoinGlassのデータでは、8月22日に5億8,214万ドルだったオープンインタレストは、8月27日までに4億8,532万ドルへ低下した。この間に1,800万ドル相当のポジションが清算されたほか、先物需要も冷え込んでいる。
ロング・ショート比率は0.89とショート優勢を示しており、先物取引高も15%減の4億3,400万ドルにとどまった。
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オースティン・キャンベル氏の警鐘
Zero Knowledgeの創業者であるオースティン・キャンベル氏は、今回の上昇を評価していない。
「実需がなく、価値評価の基盤となるファンダメンタルも見当たらない銘柄は、簡単に売り向かえる。ナンセンスな相場の中で、買いが一気に入り、流動性がほぼない状態で値だけが大きく跳ね上がったに過ぎない」と同氏は指摘する。
同氏によれば、トークン化などの実際の利用ケースが乏しいアルトコインの多くは、ビットコインとの連動性だけを背景に上昇しており、例外的にHyperliquid (HYPE)のみを別扱いしているという。
チャート面ではまだ強気の形が維持されている。ADAは上昇チャネル内で推移しており、上限トレンドラインは0.24ドル近辺の200日指数平滑移動平均線(EMA)方向を示している。
下値のサポートは0.19ドル付近で、チャネルの中央線と100日EMAが重なる水準に位置する。MACDもプラス圏で上向きを維持しており、市場全体のセンチメントが崩れなければ、強気優位の流れは続きやすい。
もっとも、2026年を通じてファンダメンタルズとの乖離は拡大している。カルダノのTVLは年初から2億3,700万ADA減少し、月次収益は2万ドルから8,000ドルへ半減、DEXアクティビティも急速にしぼんだ。一方で、ADA価格だけが直近で20%の週次リバウンドを演じている。
現時点の反発は、こうしたネットワーク指標の悪化トレンドを覆すまでには至っていない。





